汽車旅モノローグ~鉄道小話

鉄道の話題・今昔話を綴るブログ。旧「黒羽君成の鉄道小話(北海道コラム)」

鉄道雑学

【石北本線改良案 - 3/5】重軌条化の前にやっておくべきことはないか?(2)◆旅客編1

2016/08/14

前回は、重軌条化前に旅客-「特急オホーツク関係」なのですが、何か出来ることはないかと考えようとしたところ、チョット話がそれて・・・

では改めて

旅客関連で何かできることはないか?(話題をとりあえず「オホーツクのみ」に限定)

それには、まず、「オホーツク」が旭川・網走間を如何に走っているかを見なくてはなりません。

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特急オホーツク、旭川~網走間

一番所要時間がかかっているのは下りの3,5,7号で、いずれも3時間50分。
この区間237.7kmに対しての表定速度は62.0km/hrです。

しかし、基幹駅(上川、遠軽、北見、美幌)の停車時間の合計は 6,4,5分とばらばらで、7号は、他の2便が通過する白滝に停車、3号は上越信号所で「同4号」退避で6分ほど停車します。

上記の3本の特急は表定速度 (時刻表に載っている乗車距離÷所要時間=つまり時速)は同じであっても平均速度(所要時間から運転停車を含む停車時間を引いたものを所要時間で除したもの=正味の平均速度とでもいいましょうか?)は 多少違うようであります。

ここで、個々の速度の違いを計算してもいいのでありますが、目的は、あくまで重軌条化前に何か準備できることはないか考えてみよう!ということですので、旭川・網走の距離が大体250キロ弱で、特急は4時間弱で走り、平均速度は60キロ強であると御記憶いただければ、幸いであります。

今、私が考えておりますのは、道内各地からチョットいいクルマを貸していただき、前回から申し上げている各地区への「根回し」を行いながら ―もちろんホラ話ですが、「旭川・網走間評定速度70km/hr」を目的に車両編成を組んでみたいと思います。

まず、4往復のオホーツクがありますが、これを個々に検討するのは大変メンドーなので、条件を揃え、ネットダイヤ風にしてみました。

 

条件1:基幹駅、上川、北見、美幌は1分、遠軽はスィッチバックのため3分停車。

条件2:その他の白滝、丸瀬布、生田原、留辺蘂、女満別は全便停車で30秒止まる。

条件3:全便対向列車待ち合わせで、「どこかの」信号所一か所で「4分」運転停車を強いられる。

条件4:旭川・上川、留辺蘂・網走間を平坦線、上川・留辺蘂を山岳路線と考える。

また、所要時間検討車輛チームとして、①現行4輌チーム(DMFx2+DMLx2)=1210PS。

現行オホーツク編成表は図1をご覧ください。

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②現在「北斗」で唯一残っている120km/hr対応車 (北斗4,17号と上下1本ずつ対応)を2輌おかりして、DMF車を置き換え4輌ともDMLのチーム=1870PS。

③1輌だけスーパー宗谷からお借りした、DMLでエンジンは(460x2)PSで力持ち。
DMFx1+DMLx3=1910PS。

④2輌スーパー宗谷用車輛をお借りして、現行のDMFを置き換えてみました。
DMLx4のチームです=1870PS。

☆これで、上の条件1-3を満たし、「旭川・網走間:表定速度」70km/hrを狙います。

?宗谷用車輛x4(3220PS)の方が勝負がすぐつくだろうですって?

御指摘の通りかと思います。ただ、スーパー△△用機関は強力すぎて、排気ガスなど地球にやさしくありません。ここは、何とか強力エンジン車を最低限の台数で目標に到達できないかと考えたいところです。

 

ところで、物が動くときの速さなどの変化を知る上で、「加速度」がどうしても必要になってきます。

御承知のごとく、鉄道の場合、(引張力、線路抵抗、曲線抵抗…挙げればきりがありません)=<加速度>X<質量=編成重量でよろしいかと思います>を「石北線用に作られた」例の運動方程式:F=m・αの、「α:加速度」を個々の列車について解かねばなりません。

大変難しい問題です・・・本格的にやってみたい方は「電車の力行性能」(『鉄道車両Tips』様)など参考に解いてみてください。

 

私は、スーパー宗谷の「キハ261」エンジンの加速度のカタログ値=2.4をもとにして、「加速度はエンジン出力に比例する」という「ペテン理論(※)」のもと、話を進めます。

なぜ、「加速度」のことをクドクド申し上げるかというと旭川・網走間を平均70km/hrで走りきるには、おそらく75km/hr前後で走らなくてはならないと思います。

この時、加速度が低くてスタートダッシュが悪いとそれだけで時間が食われます。

現在62.0km/hrで走っている列車をいきなり75km/hr で走ってみろ!!というのは大変無理な注文です。

とりあえず+10kmの72km/hrで走らせてみましょう。

その時参考になるのが、スーパー宗谷のカタログ値で、編成重量166ton、編成あたりの馬力は3220PS(1tonあたり19.7PS)です。

時速72km/hr(20m/秒)に到達するまでの時間は、72÷2.4=30秒です。

上の①-④チームの1ton当たりの出力から計算される加速度は・・・

①現行チーム:1210PS/編成重量184ton=6.6PS/ton
加速度は上記(※)の話を利用
s宗谷が19.7PS/tonで加速度2.4km/hr/secから ①チームは6.6PS/tonなので
加速度 0.83km/hr/sec→時速72kmになるまでに86.7秒かかります。

②北斗借入チーム:同様に10.16PS/tonから加速度1.27km/hr/sec→時速72kmには56.3秒

③s宗谷車輛1台借入チーム:10.64PS/tonから加速度1.33km/hr/sec→54秒で時速72km

④s宗谷車輛2台借入チーム:15.26PS/tonから加速度1. 78km/hr/sec→40秒で時速72km

 

では①-④チームに「丸瀬布・遠軽間18.9km」を走っていただきましょう。

図上にも書いたとおり、時速72kmに達するまでに

①チームは87秒
②チームは56秒
③チームは54秒
④チームは40秒

かかります。

列車が止まる時も同じ距離が必要であるとしました(これもすこしインチキです)。詳しくは、図2をご参照ください。

3-3-2

2駅間の(大変大雑把ですが)私の所要時間の出し方は御理解いただけたかと思います。

 

申し訳ありませんが、またまたスペースが足りなくなりました。

次回以降、もっと充実したお話ができる・・・しようと思っております。

 

『【石北本線改良案 - 3/5】重軌条化の前にやっておくべきことはないか?(2)◆旅客編』 終了

『【石北本線改良案 - 4/5】重軌条化の前にやっておくべきことはないか?(3)◆旅客編2』 へ続く

 

図・文/黒羽 君成